もっともポピュラーな真ガキの旬といえば、冬をイメージする人がほとんどだと思います。
しかし、カキが一番美味しい季節は春なんです。
産卵前で旨味がピークになる
「魚介類はどの時期が美味しいか?」っていったら大きなポイントになるのが産卵です。
真ガキは産卵のために栄養を貯め込んで、産卵すると栄養がスカスカになるので産卵のちょっと前まで、厳密にいうと卵に栄養を持っていかれないで身の栄養が充実している時期が美味しくなります。
カキの産卵は5月くらいなので、その2か月ぐらい前の3月、4月が一番身が充実しているので一番美味しいんです。
カキの旨味成分であるアミノサンやグリコーゲンは、5月の産卵を境に激減してしまいます。
食用と加熱調理用の違いは?
生食用と加熱調理用は同じ海で同時期に収穫していて、水揚げからスーパーに並ぶ時間も同じです。つまり、どちらも鮮度が一緒なんです。
生食用のカキは陸から離れた場所で養殖していて、加熱調理用のカキは陸に近い場所で養殖しています。生食用は沖合で加熱調理用は沿岸部なんです。
沖合にあって水がキレイなところは生食用、陸に近い海域は河川から流れ出る生活水もあるので、熱を加えて食べる加熱調理用になります。
なぜ加熱調理用のカキを養殖するのか?
「生で食べられないのになぜ加熱調理用のカキを養殖するのか?」というと、陸に近いほうが身が大きく旨味も多いからなんです。
陸に近い海域のほうが、山から流れてくる栄養分やミネラルが豊富だからです。