人気の洋ナシ「ラ・フランス」は、その名の通り1864年にフランスで発見された「フランスを代表する果物」でしたが、ラ・フランスはフランスでは絶滅しているんです。
洋ナシ「ラ・フランス」はフランスでは絶滅
実はラ・フランスがフランスで絶滅したのは、今から100年以上も前の1900年代初頭のことです。
その理由はラ・フランスは、他の品種の洋ナシと比べても実を付ける期間が長く、病気にかかりやすかったからで、栽培しても割りに合わずにフランスでは栽培を諦めたといわれています。
では、ラ・フランスがどこで作られているのかというと、世界の中でも日本のみがラ・フランスを作っているんです。そして、全体の77%は山形県で生産されています。
日本にラ・フランスが持ち込まれたのは、フランスで絶滅寸前の1903年(明治36年)のことで、フランスの農家が諦めた栽培を、日本の農家が研究を重ねて生産を安定させた品種がラ・フランスなんです。
フランスの牡蠣の危機を日本が救った
フランスの牡蠣絶滅の危機を日本が救ったこともあるんです。
1970年、牡蠣絶滅の危機にあったフランスへ、宮城県のマガキの稚貝を移植したことで生産が回復しました。そして、今のフランスの牡蠣になったんです。
日本の牡蠣が無かったら、フランス人は牡蠣が食べれなくなってしまったかもしれません。
今フランス人が食べている牡蠣は、宮城県のマガキの孫みたいなものなんです。