フランスパンといえばバゲットと呼ばれる切れ目の入った長細い形が有名ですが、フランスパンはこの切れ目がないと美味しくないんです。
切れ目があるとなぜ美味しいのか?
フランスパンはなぜ切れ目がないと美味しくないのか?
全く同じ大きさのフランスパンの生地に、切れ目を入れたものといれないものをそれぞれ焼いて比較してみると、切れ目があるものは熱を入れれば入れるほどどんどん膨らんでいきます。
一方、切れ目のないものはほとんど膨らまず固まったままになってしまいます。
焼き上がりはもともとの大きさは同じはずなのに、切れ目を入れたほうが一回り大きく膨らむんです。
そして、その断面は切れ目ありのほうがふんわりとしています。
二酸化炭素が中に溜まると固くなる
フランスパンは外がカリカリして中がふんわりするのが大事ですが、そのポイントは二酸化炭素にあります。
フランスパンは焼き上げる時に、パンの内部に二酸化炭素がたくさん溜まってしまいます。だから切れ目を入れて二酸化炭素を抜いているんです。
フランスパンのように外が固いパンはこの切れ目がない場合、高温で焼いた時に中で発生した二酸化炭素の逃げ場がなくなって充満してしまいます。
すると小麦粉に含まれるグルテンという糖分を固めてしまうため、食感が固いパンになってしまうんです。
この切れ目こそフランスパンの命で、中のふっくら感を出す最大のポイントなんです。
美味しいフランスパンの見分け方は、中の二酸化炭素が万遍なく排出される”切れ目が均等に入ったパン”がオススメです。