歴史的に考えて、紬(つむぎ)を結婚式で着るのはマナー違反になります。
高級な紬の着物なのに結婚式に着て行くのがマナー違反になるのには理由があるんです。
昔はくず繭から作る普段着だったから
普通の着物は、繭から長い糸を取り出して織っています。
元々、紬は売り物にならない”くず繭”を使って織っていて、農民の普段着みたいなものだったんです。
紬の着物は、くず繭から真綿にして糸を作るので長さがバラバラで光沢もありません。
それを結婚式のような特別な時に着てくるのは「マナー違反」になってしまいます。
最近は「そこまで言わなくてもいいんじゃないの」という意見もあったりします。
友人として出席する時にふさわしい着物は「華やかな白地」
友人として結婚式に出席する時にふさわしい着物は”華やかな白地”の着物です。
白い着物は、結婚式では新婦とかぶるためNGと思われがちですが、それは洋服の場合なんです。
和服の場合は、白でも柄や帯に様々な色が入るので、結婚式にふさわしいものもたくさんあります。
一方、茶系など地味な色の着物だとお祝いの場が暗くなってしまいます。結婚式を華やかにする装いで参加するのもマナーなんです。
黒スーツにシルバーのネクタイ
男性は結婚式で「ブラックスーツ+白ネクタイ」が定番だと思っていませんか?しかし、これは正装ではないんです。
かつてアパレルメーカが”礼服セット”という形で、ブラックスーツに白いネクタイの組み合わせを販売していました。その販売戦略が浸透して日本に根付いてしまったのです。
日本では結婚式として定番のこの格好も、世界的に見るとこの組み合わせは変なスタイルになります。
スーツ発祥の地イギリスでは、シルバーのネクタイ、もしくは白黒のストライプのネクタイが正装です。