夏休みの朝の6時半といえば”ラジオ体操”ですよね。ラジオ体操の楽しみの一つはスタンプカードだったと思います。スタンプカードが始まったのは昭和27年で、当時は出席の「出」というシンプルなスタンプが押されるだけでした。それが昭和50年代になると、可愛いキャラクターのスタンプになり、最近ではスタンプカードがたまるとジュースが貰えたり、ディズニーランドのペアチケットが貰える地域まであるんです。

当たり前のようにできるラジオ体操ですが、ラジオから流れてくる声だけを聞いてみても詳しい動きの説明は一切ありません。この方法は、ラジオ体操開始当初の昭和3年から変わっていません。

ラジオ体操

簡易保険局の人が図解を持ってまわった

昭和3年に昭和天皇の即位を祝うため、NHKが1つ大きな事をやりたいというなかで出てきたのがラジオ体操でした。それを推進したのが逓信省(後の郵政省)の中の簡易保険局で、国民が早く死ぬと保険料が大変になるという制度だったので、なるべく国民に健康で長生きしてたくさん保険料を払ってもらうために国民の健康管理をするためだったんです。さらに国民たちが一緒の運動をする中で、国民の統一・団結に役立つという思惑がありました。

当時は全国に50万台しかラジオがありませんでした。しかし、体操図解というのを刷って、簡易保険局の人が図解を持って全国で体操のフリを教えてまわりました。

デイゴケンイチデイゴケンイチ

そうすると、民間のラジオ体操の会が次々と出きて、民間の人たちの自主的な広がりがあって現在に至るというわけなんです。