こどもこども

3.9+5.1=9.0って間違いなの?


デイゴケンイチデイゴケンイチ

間違いではないと思うよ。でも、たしか同じような質問が以前あったな。

以前ある答案用紙が大きな話題になりました。

それは小学校3年生の算数の計算問題に3.9+5.1の問題に対して9.0と答えた小学生の答案が減点されてしまい、正しい答えは9であるという内容でした。

この問題に対しては

上記のグラフが表すように意見が真っ二つに分かれる結果となっています。

世界的数学者が一刀両断

京都大学特別教授で数学者の森重文さんがこの論争に終止符を打ってくれました。

森先生といえば数学のノーベル賞ともいわれる「フィールズ賞」を受賞しただけでなく、日本人として初めて国際数学連合の総裁にも選出された凄い人です。

その森先生が考えるには「もし最初に出来るだけ簡潔な表現をしてください」という条件が入っていれば「9.0」を減点とすることはあり得るが、先生の感覚では減点はしないということでした。

つまり3.9+5.1=9.0でも正解と断言したことになります。

世界的数学者が語る掛け算の本質

こういった問題は小数点だけでなく体積を求める計算でも起こっています。

例えば体積の公式だと縦✕横✕高さが正しい公式であり、高さ✕横✕縦は減点対象になるといったことです。

このことにも森先生はA✕B=B✕Aなので数学者としてはどちらでも良く、どう入れ替えても体積が変わらないことが大事だと答えています。

ドイツの数学者ガウスを否定することはできない

現代数学にも影響を与えたドイツの天才数学者ガウスは10歳の時に「1~100までの数字を全て足しなさい」という課題をだされたときに、1から順番に足すのではなく、「1+100=101、2+99=101」の法則を見つけて「101✕50=5050」と回答したと言われています。

ガウスの先生が「順番を入れ替えてはだめ」と言っていたらガウスという天才は現れなかったかもしれないのです。

このことからも森先生は掛け算の順番はどう書いても減点すべきではないと答えていました。

今回のまとめ

小数点問題に関しては、「なるべく簡潔な表現にしろ」という条件を示して「それを満たせ」というなら減点は理解できるけれど、そういう条件を相手に与えないで減点するのはおかしいということです。

体積に関しては体積が変わらないことが大事であり、型にハマった公式にとらわれるべきではないということですね。

こどもこども

じゃあ9.0でも正解なんだね。


デイゴケンイチデイゴケンイチ

そうだね。これからもキチンと勉強するんだよ。